10数年ぶりに燕の番いが我が家のポーチの軒下で巣を作りました♪ 最後に我が家に巣を作った時に、卵をフクロウに取られてしまう、と言うことがありました。あれから10年、よく戻って来てくれました。秋、遠くアルゼンチンまで行くらしいですが、それまでの間、仲良く暮らして行きたいです。
数日、場所を物色しているかのように、飛び回っていましたが、ポーチのランプの上に居を構えることに決まったようで、せっせと泥を運び、二羽で仲良く巣作りをしていました。
燕は昔から幸運の象徴と日本のみならず、様々な国で言われています。
それだけ、人間の暮らしと密接な関係にあるのでしょう。
私にとっても、燕の鳴き声は馴染み深く、新潟のお寺での暮らしを思い出させます。
初夏、育ったお寺では、昼間、お寺の戸を開け放っているので、せっせと餌を運ぶ燕の声が聞こえていました。夕方、軒下に戻って来るまで、何か喋っているような声で鳴きながら一日中飛び回っています。
二羽で巣作りの場所を探しているとき
私の育ったお寺は築500年の古い建物だったので、窓ガラスも枠がある古いものでした。
父は、玄関とその奥にある炉端(広い居間のような場所)のガラス戸の一番上のガラスを夏になると一枚外し、燕が一日中出たり入ったりできるようにしていました。
夜、その炉端は憩いの場ですが、上をみると、燕の家族もそこにいるのです。
我が家の燕の巣。小さく、まだまだ上手ではないようですが、泥と枯れ草を上手に運び、作っていくのをみるのは楽しく、関心します。
新しい住居人が気になるのは、猫のカリも同じ。仲良くしてね♪
作りはじめて8日ほどで一応形になりました。
日本のお寺にあるものよりも小さい。でも、燕も小ぶりですから、ちょうどいいのかな。
昔々、その昔、平安時代に書かれた「竹取物語」に「燕の子安貝」というものがで出てきました。かぐや姫です。
お話の中で、5人の男性からプロポーズされたかぐや姫は、結婚する条件としてそれぞれ別の宝物を見つけてくるように求めます。その宝物のひとつが、ツバメが産むという不思議な貝「燕の子安貝」。
これが古くから安産のお守りになるという言い伝えがあったそうです。
子安貝とはタカラガイ
そして、これはお話の中だけのことではなく、実際に燕の巣の中で、貝殻などカルシウムを含んだものが見つかっているというのです。見つかったのはヨーロッパでのことですが、土壌にカルシウム分が少ないところでは、親燕は自ら雛の生育に必要なカルシウムを与えているのではないか、ということらしいです。
人がいるところに巣を作る燕。
人間とは昔から繋がりのある鳥。
稲作につく害虫を食べるとか、現実的なことのほかに、
巣をつくると縁起がいい、豊作になる、巣が多ければ多いほどその家は繁栄する、
などなど、世界中で色々な言い伝えがあります。
毎日見えるところに、巣があり、燕の鳴き声が聞こえるのは、自然との繋がりを感じ、
郷愁を呼び起こします。
そして、何よりも、平和な気持ちになります。
元気な雛を育ててね。
これからも見守っていきたいです。
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