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執筆者の写真Naoko Moller

暮らしの中での「はやく」を止めてみる…。

今年に入って、発酵食作りが日課になるほど、毎日のように何かしら作っています。

発酵させるということは、それなりに時間がかかり、今仕込んで、すぐ食べるということは

できないので、先を見越して、食べ尽くす前に、次を仕込むのです。



仕込んで、物によっては一年の熟成期間を要するものもあります。

仕込んだものを地下室へ運んで、忘れた頃に取り出して、

出来上がっている時、喜びは格別です。

菌は生きているんだなあ…。と感じる瞬間です。






最近、何かというと、時間短縮 「時短」という言葉を耳にします。


とにかく忙しい。でも、色々やりたい。

美味しいものも食べたい。旅行にも行きたい。

家族との時間も持ちたい。友達と出かけたい。


時間を作り出すために、

手早くできるもの、もともと時間のかかるものでも「時短」

できます、という触れ込みにつられてしまう。




生活の糧を得るために働きながら、色々とやりたい。でも、時間がない。足りない。



少しでも一つ一つの事柄を、時短できれば、全部できる。


と、言うことなのでしょうか。



そんな暮らしで、ずっと突っ走ることができるのでしょうか。



仮に時間的に短くできたとしても、それが決してそれが、「美味しいもの」に、「満足の行くものに」なるとは限りません。


人だって、動物だって、大人になるまで時間がかかるのです。

果物だって野菜だって熟成するには、それなりに時間がかかるのです。




時々は、暮らしの中での「早く」を止めて、やりたいことを一つ止めて、気持ちをリセットしてみたらどうかな、と思います。


自分を振り返ることができるだけではなく、ストレス軽減にもつながるでしょう。



季節の移り変わりをより感じることができるかも。


また、見落としていたものを見つけたり、新しい方向が見えたりするかもしれません。


「早く」を一つ止めて、「今」を楽しむ心の余裕を持ちたいです。




今日も良い一日でありますように…。








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